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思いやりの心を育てる社会に
candle   私達ドナー(及びドナーファミリー)は、臓器の提供を、どんな思いで果たしたのであろうか。それは金銭の授受を伴わず、通常匿名性が前提され、公平な第三者に委ねられる、などのギフトオブライフの精神に基づくものである。家族は、愛する者を喪って・・・。
ギフトオブライフは、”究極の愛”の精神の発露と言われる。それは、生命の再生(セカンドチャンス)を待つ”誰か”に、だけではなく、それを必要とする社会に貢献することでもある。移植法が存在する、それをのぞむ社会に・・・。
4.5年前、"命のリレー”というキャッチフレーズが移植をめぐるシーンでよく使われていた。今でも、それは使われているが。
しかし、これは私達から発している言葉ではない。移植のある一方から一方的に発しられているキャッチフレーズで、私達には”早くリレーしてくれ、バトンタッチしてくれ”と聞こえる。そして、この言葉が強調されればされるほど”早く死んでくれ”とさえ聞こえてくるものである。

移植は、贈位する、贈る、ということなしには成り立たない医療である。その第一義性は変わらない。その意味でもギフトオブライフであり、その精神に立つからこそ我々は、レシピエントのスポーツ大会にも拍手を贈り、彼らを称えるのである。
ギフトオブライフは、人が人を思いやる、支えあう、崇高な精神である。

flower 残念なことだが、ある集会で、ある医療者が、”移植臓器は物だと思いなさい”と発言したこと。その場で異を唱える専門家・関係者は一人も居なかったという点でも残念であり、この低レベルは現実に存在する傾向である。

臓器は物でもあるが、ギフトオブライフの精神が宿っているのである。そうでなければ、移植医療が成り立たない。自分がその身になって考えてみて欲しい。こんなことを言う人は”臓器売買”レベルであり、こんな人に移植を委ねたいと思う人があるだろうか。日本の移植医療がこんなことで、まともに前進、発展するであろうか。

思いやりの心を育てない社会に、どんな未来があるだろうか。
ギフトオブライフ(ドネーション)の意義と真価について、社会的な理解の向上をはかるべき時であると考える。
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